下地作り
『今回の仕事は畳の床をフローリングに変えること』と口で言うのは簡単ですが、実際に床貼り職人が行わないといけない作業と言うのは手間がかかって難易度も高い作業となります。ですので床が変わるとそれだけまるで違った空間になる程雰囲気を変える事ができるのです。ただそのままフローリングを貼って行く訳にはいきませんので、必ず下地作りが必要になります。逆に下地をきちんと作らないと貼ったフローリングがガタついたり隙間が空いてしまったりしますのできちんと下地を作らないといけません。
コンクリートに下地を組む必要性とは
下地を作ると言う事はその名の通りにフローリングの仕上げ材の下に組む作業の事です。特に皆さまが職人として仕事を受ける場合にはコンクリートの建物にフローリングを敷いて行く場合がありますが、これは何故かと言いますと、コンクリートにはフローリングを打つ為に必要なビスが効かないからなのです。更にコンクリートの床と言うのは水平ではありませんので水平を作るのに必ず必要な作業になるのです。
根太をコンクリートに置く作業
次にコンクリートの床に直接根太を置いていきます。因みに根太(ねだ)と言うのは床板を支える為に必要で下に渡す木の事になります。因みに一般的にコンクリート床の上に直接根太を置いて下地を組む方法は『根太床工法』と言います。下地工法は施工したい場所や床仕上げによっても異なるのですが、一般的には根太床工法の根太の下に更に大引きと呼ばれる9センチ位の角材を90センチ間隔で置いて行く方法がメジャーとなります。またコンクリート床の場合にはコンクリートが大引きの代わりになって重さを支えてくれますので、直接根太を置く事が可能となるのです。
根太のサイズ調整
次に根太のサイズ調整についてですが、下地を組む大きさを測定してそれに合わせて根太をカットしていきます。また同じ長さにカットを行う場合には全て揃えて一回で測定すると効率的に作業を済ませる事ができます。またノコギリでのカットはできますが、丸ノコを活用すると更に作業効率が上がります。
ゴム底脚の活用
根太の裏にゴム底脚と言う部品を装着する事をお勧め致します。装着方法と致しましてはインパクトドライバーを使ってビスを揉みこんで行きます。またゴム底脚を付けるメリットと致しましては床の不陸を吸収することができます。そして全ての根太にゴム底脚を装着し終わったら並べて行きます。
根太の留め方
根太の留め方ですが、コツとしては強度を保てる様に2本のビスで留める様にします。状況によっては細いビスで65m mと言う物もあります。またビスで留める場合には少し深めに揉み込んで締める事がポイントになります。
断熱する場合
また、お客様からの要望事項で断熱の要望があった場合には根太の間に断熱材をはめ込む作業を行います。この作業の意味合いと致しましては、もし根太と断熱材の間に隙間が生じてしまいますと断熱性が下がってしまいますので必ず密着させる様にする必要があるからなのです。
根太工法について
因みに根太に対して直接フローリングを貼って行く『根太工法』と言う方法があります。この工法を用いる場合には合板を貼らない分だけ費用を安価に抑える事が出来ると言うメリットと、合板の分だけ天井高を稼ぐ事もできます。しかしフローリングの板を根太に固定しないといけなくなりますので、根太の間隔以上の長さが必要となるフローリング材を使わないといけないなどの限定が生じてしまう場合があります。
また合板を根太に貼っていると今何処に根太が通っているかが分からなくなってしまう場合がありますのでそうならない為に目印を付ける必要がありますが、その際に使われるのが『墨つぼ』になります。よく職人が墨出しと言う作業を行う場合には墨つぼを使っていますので、覚えておくと良いでしょう。
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