差し金の特長について
床職人が作業を行うにあたりなくてはならない仕事道具が幾つかありますが、今回のテーマとなる差し金もそのうちの一つになります。因みにまだ床職人になりたてであったり勉強中の方はもしかすると「差し金」と言う単語自体を聞いた事が無い方もいらっしゃるかも知れません。その方達の為にご説明をさせていただきますと、差し金とは元々は「大工道具の代表」とまで言われた道具になりましてL字型に曲がった金属でできている定規の事なのです。
そして裏と表、内側と外側のそれぞれに目盛りが付いていまして、尺や寸、センチ、ミリが表示されている物もあります。差し金は『かねじゃく』や『まがりがね』などとも呼ばれておりまして、床職人が使用をする目的としては長さを測ったり直角を確認したり、直角に線を引く時に活用するのが目的となります。
差し金の汚れやすい場所
次に差し金の汚れやすい場所についてですが、一番汚れやすい箇所は側面(厚み部分)となります。これは何故かと言いますと、作業中は何度も下地に直線を引く為に鉛筆やシャープペンを当てて作業を致しますので、繰り返し使用をしているうちにどうしても汚れてきてしまいます。また側面の汚れが酷くなってきてしまいますと、木材などの差し金を使用して線を引く対象物の色味が仮に薄い場合にはペンの汚れが移ってしまう事があります。確かに下地等はお客様の目に直接触れる部分ではありませんが、それでも作業効率が悪くなったり、中にはお客様の中でも施工作業がきちんと行われているかを確認しにくる方もいらっしゃいますので、きちんとした仕事を行なっていると言う事をお客様に理解していただく為にも仕事道具は綺麗にしておく必要があります。
差し金の壊れやすい部分
次に差し金の壊れやすい部分についてのご説明ですが、一般的な差し金の使い方としては線を引く場合にはL字型の長い部分を手に持って短い側で線を引く事が多くなりますので、どうしても少しずつたわみや歪みが出てきてしまうのです。そして仮に落としてしまった場合でもその衝撃によって微妙に狂いが生じてしまう事もあります。また差し金は直角の正確さが何よりも機能を司る大切さになりますので定期的に確認をする必要があります。
汚れの落とし方について
では次に差し金のメンテナンス方法についてご説明をさせていただきます。多くの差し金のほとんどはステンレスでできておりますので、もしも作業中に着いてしまった側面の汚れが気になった場合にはお勧めの方法がありますので実践してみて下さい。その具体的は方法とは先ず通常皆さまが使っている食器用の中性洗剤を水に少し溶かした状態の液体を作ります。そして完成した状態の液体を布に含ませてから擦って行きます。また炭酸ソーダ系にも汚れを落とす効果が期待できますので同じく布に付けて差し金の内側を擦って行くと良いでしょう。また汚れが取れた後のケアも大切になる訳なのですが、ちゃんと汚れを落とした後には布に水を含ませてからキツく絞り、必ず洗剤分を落とした後で、今度は乾いた布で水分を完全に拭き取って仕上げる様に致しましょう。綺麗に差し金を長持ちさせる為のコツとなりますのでしっかりと覚えて実践してみましょう。
日々のメンテナンスの方法について
また汚れが付いた時以外でも差し金の日々のメンテナンス方法を覚えておく事も大切な事です。差し金は床職人であれば日々使う商売道具になる訳ですから、例え目立った汚れが無くても乾いた布やタオル等を使って全体的に丁寧にふき上げる様にしましょう。特に毎日使用する鉛筆の汚れや手の指紋や汚れは時間が経ったり蓄積をすると取れにくくなる場合がありますので小まめにチェックしておく事が必要です。
また差し金の直角度を確認する為の『スコヤ』と言う道具がありますので、これを使用して直角に狂いが生じていないかを確認しておく事も大切なメンテナンスとなります。
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