マンションの床貼り替え時には管理規約を確認しましょう
皆さまが床張り職人としてお仕事を進めていく中でお客様がマンションに住まれている場合で床の貼り替えを要望されるケースがあるかと思います。しかし実際に作業を行う前に確認しなければいけない事があります。それは「管理規約」を確認する事です。これはマンションの管理者側が予め定めている規約になります。基本的な事としましては階下へのケアとして足音や物を落とした時の音の問題に関する事がメインとなりますが、実際の床施工に関しては畳からクッションフロアへの変更(他の塩ビ系床シートも含みます。)や畳からフローリング、またカーペットやじゅうたんからクッションフロアへの変更、そして絨毯からフローリングへの変更もNGとされているのです。
貼り替え作業の前に行うべき事
ちなみにカーペットからフローリングに変更するケースですが、これは遮音等級を満たす事ができれば施工が可能になる場合もあります。それと言うのも管理規約は全国で統一されている訳ではなく、各々のマンションによって違っておりますので事前に管理組合に確認や相談をする必要があるのです。ですので先ずは床貼り変えを行う場合にはマンションの1階によくある掲示板などに「工事のお知らせ」等の貼り紙を貼って告知する必要があります。ですので先ずは管理人へ工事の報告を行う事が必須となります。因みに管理人や管理組合への事前の報告を怠ってしまうと職人は門前払いを受ける事もあります。尚、マンションの管理組合によっては、施工前後の図面や防火等級の表記、使用材のメーカー名や使用材の品番表記など、かかなり詳細な書類を要求される場合もあります。少し面倒に感じるかも知れませんが床貼り業界では常識的な事になりますので覚えておきましょう。
クッションフロアのお勧め
例えば賃貸マンションでお客様が床の施工をしたいと依頼があった場合には床材自体は色々な提案ができるのですが、将来的な現状回復の事を考えるとお客様に提案したいのはクッションフロアです。特にペットを飼われているお客様の場合にはクッションフロアであれば排泄物の掃除が楽ですのでお客様も興味を示してくれると思います。また小さなお子様がいらっしゃるご家族やご高齢の方がいる場合にも同等ですが、転んでしまった場合にクッションフロアであれば他の床材に比べても柔らかいですので大きな怪我を防止する事ができます。この様にクッションフロアは色々なメリットがありますので是非床貼り職人として覚えておきましょう。
クッションフロア施工時の注意点
実際にクッションフロアを貼って行く前には現状維持の事を考慮して行わないといけない作業があります。件数をこなしている内装工の職人であれば頭の中に入っているかも知れませんが、まだ経験が浅い職人の方は窓際の周囲と張り替えを行う床の中心部に数カ所か両面テープを貼っていきます。更に床を傷つけない事が最低限守らないといけない基本理念になりますので、ジョイントとなる継ぎ目処理の場合はクッションフロアを2枚重ねてカットをしますので、フローリングとクッションフロアの間には一番薄いベニア板などを下敷き代わりとして敷いておく必要があります。
両面テープ
クッションフロアを貼る際に使用をする両面テープについてですが、ピールアップ製のノリが使われているテープを使用する事で、素材の特性上長期間貼り付けていたとしても床側のテープノリノリが元の床に対して移りにくくなります。ですのでお客様が賃貸マンションを撤去される場合の事を考えればこのタイプの両面テープを使用する事をお勧めします。因みにこの両面テープを使用すればタイルカーペットも施工する事ができますが、上項で記載をした排泄物や液体をこぼしてしまった場合のケアの問題もありますので、ペットや小さなお子様がいない方の場合には検討してみても良いでしょう。
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Q1. マンションの床張り替えを検討する際、管理規約で特に注意すべき内容は何ですか?
マンションの管理規約では、畳からフローリングやカーペットからクッションフロアへの変更など、床材の種類や施工方法に制限があります。特に遮音性や居住者の快適性を維持するため、変更が許可されている床材や施工条件を事前に確認し、管理組合に相談することが重要です。これにより、施工拒否やトラブルを未然に防げます。
Q2. 床の貼り替え前に管理組合や管理人に報告・相談すべき具体的な内容は何ですか?
貼り替え工事前には、施工内容の詳細(使用材料、図面、防火規格、メーカー名、品番)を管理組合に報告し、「工事のお知らせ」掲示や許可を得る必要があります。これにより、工事の認可とスムーズな進行が可能となり、管理規約違反やトラブルのリスクを避けられます。
Q3. 賃貸マンションの床貼り替えにおいて、クッションフロアを選ぶメリットは何ですか?
クッションフロアは遮音性が高く、ペットや小さなお子様がいる家庭に適しています。排泄物や汚れの掃除も楽で、柔らかいため転倒時の怪我防止にも役立ちます。現状回復や居住者の安全性を考慮した提案として、賃貸物件の床貼り替えには特におすすめです。
Q4. クッションフロア施工時に注意すべきポイントは何ですか?
施工前には窓際や床の中心部に両面テープを貼り、床材を傷つけない工夫が必要です。ジョイント部分は2枚重ねてカットし、薄いベニア板を下敷きに使うことも重要です。テープはピールアップタイプを選ぶと、撤去時の床へのノリ移りが少なく、賃貸物件の現状回復にも適しています。
Q5. 床貼り替えにおいて、施工時に避けるべき一般的なミスは何ですか?
最も避けるべきミスは、管理規約や事前許可を無視して施工を行うことです。特に、許可なく床材の種類や工事内容を変更すると、管理組合からの拒否や法的トラブルに発展します。また、施工中に床や壁を傷つけることや、適切な養生を怠ることも避けるべきです。
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